あなたの悩みの原因は腸腰筋にあるかも!?効果的な腸腰筋ストレッチをご紹介

あなたの悩みの原因は腸腰筋にあるかも!?効果的な腸腰筋ストレッチをご紹介

突然ですが、皆さんが現在かかえている身体の悩みには腸腰筋が関与しているかもしれません。腰痛や脚の疲れ・肩こりなど、腸腰筋は様々な体の痛みに関与していることがあります。今回は効果的な腸腰筋のストレッチについて紹介していきます。全ての身体の悩みに対応できるわけではありませんが、腸腰筋が原因となっている場合には効果がみられるはずです。ぜひ挑戦してみて下さいね。

腸腰筋ってどんな筋肉なの?

まずは腸腰筋がどのような筋肉なのかについて紹介していきます。腸腰筋は人間の股関節に付着している筋肉です。大腿(もも)の内側についている筋肉であり、もも上げなどの動作をする際に働きます。人間の脚を支えている筋肉であることから、非常に強力な筋肉であり、脚を動かす際の多くの動作で必要になります。腸腰筋は一般的には「大腰筋・小腰筋・腸骨筋」の総称であり、腰部分の背骨から大腿骨(足の骨)に向かって付着しています。

腸腰筋が硬くなる原因は

腸腰筋の概要を理解することができたところで、どのようなことが原因で腸腰筋が硬くなってしまうのかについて紹介していきます。腸腰筋が硬くなる主な原因は、大きく分けて2つあります。

姿勢の問題

まずは、日々の姿勢です。現代では座って仕事をするデスクワークが昔よりも圧倒的に増えていることから下半身の動きが少なく、筋肉が硬くなりやすい状態が生まれています。特に腸腰筋は座った姿勢になると筋肉が縮んでいるため、より硬くなりやすく、運動やストレッチを怠っていると私生活だけでも硬直していってしまいます。高齢者の方の背中が曲がりやすくなるのも腸腰筋が原因となっていることが多く、長い間メンテナンスが行われていないと固くなってしまうのは明白です。

体のバランス問題

次は体のバランスが崩れてしまうことです。昔はこのような理由で腸腰筋が硬くなることは少なかったのですが、現代ではファッション性の変化などに伴って体のバランスが崩れた状態で私生活を送っているという方も少なくありません。特に女性にこの傾向が見られ、最も原因になりやすいのは踵の高いヒールです。見た目での印象は良くなるヒールですが、実は体にとっては好ましくないような状態を無意識のうちに生み出してしまっています。前述したように、腸腰筋は足を動かすうえで非常に重要な筋肉になりますから、体全体のバランスが崩れている状態では自然と腸腰筋の動きにも問題が生じます。このような状態が長く続いていると、腸腰筋が硬くなってしまいます。

腸腰筋の硬さセルフチェック(トーマステスト)

ここからは腸腰筋の状態を手軽に確認することができる方法について紹介していきます。自宅や職場・学校での休憩時間など、短時間で実施することができるので、ぜひ今すぐに行ってみましょう。

まずは仰向けになって寝て下さい。この状態から、片方の膝を両手で抱えるように持ち上げ、胸の方に引き寄せていきます。もう片方の足は伸ばしたままの状態をキープしておいてください。

引き寄せている方の膝が完全に胸に付くところまで引き寄せ、その状態でもう片方(伸ばしている方)の股関節を確認します。もし、膝が曲がってももが浮いてきているようであれば、脚を伸ばしている側の腸腰筋が硬くなっていることを意味します。反対側でも行って、左右差を確認してみましょう。

このテストはトーマステストと言います。整形外科などでは頻繁に行われる検査ですが、方法を知っていれば誰でも行うことができます。腸腰筋の状態をほぼピンポイントで確認することができるため、ストレッチや運動を行う中で、定期的なチェック方法として覚えておくとよいでしょう。

普段の日常生活で意識するべきことは

ここまでで、腸腰筋が硬くなる原因と腸腰筋の状態確認方法を理解できたかと思います。

ではここからは、腸腰筋が硬くならないようにするため、日常生活で行える工夫について紹介していきます。いくつか紹介しますので、自分が特に当てはまるものを見つけて改善できるようにしていきましょう。

日常生活で意識するべきこと:①猫背にならないようにする

まずは猫背にならないように対策をすることです。猫背の状態は腸腰筋が縮まっている状態であり、長期間続くと腸腰筋が硬くなる原因になります。特に座っている姿勢というのは長くなりやすいため、悪いクセが付きやすく、意識して改善を試みないとどうしてもよくなりません。猫背の改善方法などは他の記事で紹介しておりますので、ぜひそちらをご確認ください。逆に反り腰の場合でも腸腰筋が硬くなる原因になることがあります。反り腰の場合には腸腰筋が常に伸ばされた状態になるため、不適切なストレスがかかって硬直してしまいます。猫背のみならず、いずれも対処したいところではありますが、猫背の方が圧倒的に多いため、まずは猫背の改善から始めてみるのがおすすめです。

日常生活で意識するべきこと:②寝る時の姿勢

皆さんは寝る時にどのような姿勢で寝ていますか?睡眠時間は人間の生活の中で非常に大部分を占めているため、寝ている時の状態が腸腰筋の働きに影響を及ぼすこともあります。特に注意したいのは、仰向けで寝ることができない人です。腸腰筋は足を伸ばしている状態であれば適切なポジションになっているのですが、横向き(側臥位)で膝と股関節を曲げるような姿勢で寝ていると腸腰筋が硬くなりやすくなります。逆説的な説明にはなりますが、腸腰筋が硬いと仰向けで足を伸ばして寝ることができません。

対策としては後述するストレッチやエクササイズなどを行うことで改善することができます。うつ伏せは特に問題ないのですが、普段から横向きで寝ている場合にはぜひトーマステストを含めて腸腰筋の状態をチェックしてみましょう。

日常生活で意識するべきこと:③床に座るときの座り方

次に意識していただきたい点は、床に座るときの座り方です。日本人は床に座るという独特な文化を持っているので、外国の方よりも腸腰筋の働きに影響が出やすくなっています。特に日本でしか行われていない正座は、方法によっては腸腰筋に大きな悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。

座っている時に猫背にならないようにすることは前述している通りなのですが、それ以上に気を遣いたいのは、骨盤の傾きです。最初にお話しした通り、腸腰筋は骨盤位付着している筋肉です。つまり、骨盤が適切な方向・位置になっていないと、腸腰筋が無理に引っ張られたり縮まったりしてしまいます。

正座をする際は、「骨盤を起こす」ということを意識するようにしてみましょう。言葉だけでは難しい部分がありますが、腰の部分の背骨を上の方に伸ばすというイメージです。背筋の身が伸びていても(頸椎や胸椎が伸びている)、骨盤自体が傾いた状態のままでは腸腰筋は硬くなってしまいます。横から見ると非常にわかりやすいので、友人や周囲の人に確認してもらうようにするのがおすすめです。椅子に座るときには、適切な高さのひじ掛けや座面の高さになるよう、心がけましょう。

腸腰筋を伸ばすおススメのストレッチをご紹介

ここからは腸腰筋を伸ばすおススメのセルフストレッチをご紹介します。

【腸腰筋を伸ばすストレッチ①】

  1. 右膝を曲げて床につき、左ひざを垂直に立てます。
  2. 1の姿勢のまま左膝を出し、股関節をゆっくり前方に移動させます。
  3. その際に腰が反りすぎにように注意してください。
  4. この状態を15~20秒キープします。
  5. これを左右互いに2〜3回繰り返します。

【腸腰筋を伸ばすストレッチ②】

  1. 脚を前後に大きく開きます。
  2. 前脚側のお尻に体重をのせ、後ろ足側の腕を耳の横まであげます。
  3. バランスを取りながら、上体を前脚側に倒します。
  4. 脚の付け根が伸びるのを感じながら15~20秒キープします。
  5. これを左右互いに2〜3回繰り返します。

腸腰筋にお勧めの簡単エクササイズをご紹介

最後に、おすすめの簡単エクササイズを紹介します。最初に紹介したトーマステストの動きを行います。これを20秒~30秒ほどキープし、逆足も行うようにしましょう。これを1セットとして、3セット程行います。所要時間は5分程ですので、寝る前や朝起きた時など、ベッドに寝ていて実行しやすいタイミングで行うのがおすすめです。

まとめ:簡単なストレッチや意識付けで腸腰筋を緩め、体の不調を改善しよう!

今回は腸腰筋が硬くなってしまう原因や改善方法について紹介してきました。腸腰筋は足の動きに大きく関与していることや骨盤と繋がっていることなどから、不調が生じやすい部位であり、体の動きやバランスにも大きな影響を及ぼします。特に、腰が曲がってしまう事や猫背になってしまうことなどは腸腰筋が大きく関与していると長年考えられており、医師や理学療法士をはじめとした整形外科学のプロが長年研究を続けています。沢山の症状に関与しやすいことから、皆さんの身体に生じている不調ももしかすると腸腰筋が原因になっているかもしれません。

ドクターストレッチでは、ストレッチの専門家が皆さんに適切なストレッチを提供しています。今回の内容を読んで、「腸腰筋が及ぼす影響やストレッチに興味を持った」という方も多いのではないでしょうか。ぜひ、ドクターストレッチで専門家のストレッチを体験してみて下さいね。

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