坐骨神経の痛みは「梨状筋のストレッチ」で解消!柔軟性UPで症状を軽減させよう!

坐骨神経の痛みは「梨状筋のストレッチ」で解消!柔軟性UPで症状を軽減させよう!

皆さんは梨状筋(りじょうきん)という筋肉の名前を聞いたことはありますか?梨状筋は人間の殿部(お尻)に付着している筋肉です。トレーニングをしている方であれば聞いたことがあるような、大殿筋や中殿筋など外側から簡単に触れる筋肉のさらに内側に梨状筋は位置しています。タイトルにもある通り、梨状筋は坐骨神経の痛みの原因になりやすいとされており、坐骨神経痛は梨状筋症候群とも呼ばれています。この坐骨神経痛ですが、実は梨状筋のストレッチによって改善できる可能性があります。今回はそんな梨状筋の効果的なストレッチ方法について紹介していきます。

梨状筋(りじょうきん)とは?

まずは梨状筋について簡単に紹介していきます。梨状筋は骨盤から大腿骨(ももの骨)の内側に向かって付着しています。一般的にお尻の筋肉と呼ばれているのは外側にある大殿筋・中殿筋という大きな筋肉ですが、その内側にあるのが梨状筋です。専門的な知識・技術を有している者でないと体の外から触れることは難しいため、基本的には触れられないと捉えて問題ありません。

梨状筋は股関節の外旋作用があります。「外旋(がいせん)」というのは、あぐらをかくように膝を外側へと動かしていく運動のことです。梨状筋はこの運動を行う際に強く働いています。逆に、女の子座りをするような内旋(ないせん)の運動では、梨状筋はストレッチされ、強くは働きません。このように、梨状筋は股関節の運動に強く関与しています。

加えて、梨状筋の近くには足へとつながっている坐骨神経(ざこつしんけい)が通っています。そのため、梨状筋の柔軟性低下は坐骨神経にも影響を及ぼすことがあります。

坐骨神経痛(梨状筋症候群)の特徴と原因

梨状筋症候群では、梨状筋の近くを通っている坐骨神経が圧迫を受けてしまい、坐骨神経がつながっている筋肉に痛みやしびれが発生します。痛みやしびれが発生する際の特徴としては、前述したように内旋の運動で痛みが出るというものがあります。梨状筋がストレッチされ、神経の通り道が狭くなってしまうことで障害されやすいからと考えられています。一般的にはあぐらをかいている時は症が出現しづらく、特定の動作で痛みが出るという場合は梨状筋症候群が疑われることもあります。

梨状筋症候群の治療法

一般的には股関節周囲のストレッチなどを行い、柔軟性の改善をはかります。梨状筋症候群では梨状筋の柔軟性がなくなっている事により、伸ばされて硬くなった部分が坐骨神経を圧迫することで症状が出てきます。そのため、伸ばされてもある程度柔軟性があれば硬い筋が坐骨神経に干渉することなく、神経の通り道が正常に確保されるのです。

このように、筋肉自体の柔軟性を改善することで痛みの解消をはかる方法が一般的とされていますが、それでも改善が見られない場合には手術や注射を検討することもあります。注射では梨状筋周囲に鎮痛剤を打ち込むことにより、痛みが生じている坐骨神経を軽く麻痺させ、痛みを感じないようにします。痛みを感じることがなくなれば、筋肉の過剰な緊張も抑制することができ、さらなる梨状筋症候群の悪化を予防する効果があります。

手術では、梨状筋を切除(取る)方法が選択されます。梨状筋と同じ作用を持つ筋肉には、上双子筋・下双子筋・内閉鎖筋・外閉鎖筋などがあり、これらの筋肉がサポートしてくれるので梨状筋を切除しても大きな問題は生じません。梨状筋を切除することで、坐骨神経の圧迫ストレスを物理的に軽減させることができるので、症状改善に繋がります。

梨状筋の痛みにはストレッチが重要

坐骨神経痛の原因は梨状筋の硬さであることは説明しましたが、症状を改善・予防するためには梨状筋のストレッチが有効となります。梨状筋をストレッチして緩めてあげることにより、坐骨神経の通り道に干渉することがなくなり、症状の軽減を期待することができます。

そもそもストレッチとは?

ストレッチとは筋肉を伸ばすことで柔軟性を向上させるテクニックです。一般的にも馴染みのある言葉ではありますが、ここではストレッチの根本的な部分から解説していきます。

人間の筋肉には、起始と停止というものが存在します。起始は筋肉が骨から付き始めている部分、停止は筋肉が終わっている端の部分です。ストレッチではこの起始と停止の2箇所の距離をぶつ指摘に離すことで、筋肉を引き伸ばしています。

なぜマッサージでは軽減しづらいのか

「ストレッチでは改善できるのにマッサージでは改善できないのか?」と感じた方も多いはずです。結論からお伝えすると、改善することはできます。しかし、梨状筋は前述しているとおりお尻の深いところに存在しているため一般の方が容易に触ることはできません。理学療法士や柔道整復師のように、人間の体を触ることに慣れている人たちでないと梨状筋をマッサージでほぐすことはできないのです。

方法などがインターネットなどに掲載されていることもありますが、無理に押したりひねったりするとその周囲の筋肉や皮膚まで痛めてしまう可能性もあります。知識に自信のない方は梨状筋のマッサージをするのは控えましょう。

梨状筋ストレッチのやり方

ここからは梨状筋をストレッチする方法について具体的なやり方を紹介していきます。自宅や職場などで実践できるものになりますので、坐骨神経痛に悩んでいる方はぜひ取り入れてみましょう。

  1. 仰向けで梨状筋をストレッチする方法

まずは仰向けで行う方法を紹介していきます。朝起きたときや寝る前など、横になっているタイミングで実施するのがおすすめです。 

・まずは仰向けになった状態で両膝を立ててください。

・次に足を組むように片方の足首をもう片方の膝に乗せます。

・乗せた足の膝を反対側の肩に近づけるように両手で引っ張ってきましょう。

・おしりのあたりに適度なストレッチ感があればOKです。

  1. 座った状態で行うストレッチ方法

次は座った状態で梨状筋を伸ばす方法を紹介します。自宅で椅子を利用している方や普段から椅子に座っている時間が長い方などは、こちらの方法を実践してみましょう。

・まずは背筋を伸ばして椅子に座ります。浅めに座ったほうが実施し易いです。

・先程と同じように、片方の足首をもう片方の膝に乗せます。

・背中が丸くならないように注意しながら、前方へお辞儀してきましょう。

・お尻が伸びている感覚があればOKです。

今回は2つの方法を紹介しましたが、いずれの方法で行っても効果に大差はありません。自分が伸びている感覚を実感しやすいほうを選択して実施するようにしましょう。

まとめ

今回は坐骨神経痛の概要を紹介し、原因となっている梨状筋の詳細と梨状筋をストレッチする方法について紹介しました。

坐骨神経痛は梨状筋という筋肉の近くを走行しており、梨状筋が固くなってしまうことにより神経が圧迫され症状が出現します。この痛み・しびれを解消するためには、梨状筋の柔軟性をしっかりと出してあげることが大切になり、そのためにはストレッチが効果的です。マッサージする方法もありますが、梨状筋を直接触るのは非常に難しいため簡単に行えるストレッチがおすすめとなります。

今回は2種類のストレッチ方法を紹介してきましたが、いずれの方法で実施しても構いません。大切なことは、ストレッチで伸びている感じをしっかりと実感しながら行うことです。もし、ストレッチの方法や感覚がわからないという場合には、ストレッチの専門家に一度教えてもらうのもおすすめです。Dr.ストレッチでは専門のスタッフが皆さんにストレッチの方法をお伝えしたり、実際に実践して見せてもらったりする事ができます。ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?

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