筋肉痛の時にストレッチをして良いの?ストレッチのコツや注意点を解説

筋肉痛の時にストレッチをして良いの?ストレッチのコツや注意点を解説

久しぶりに運動をした際などに身体が痛くなる筋肉痛は、多くの方が一度は経験したことがあるかと思います。今回は、筋肉痛の際にストレッチなどを行っても良いのかという点について解説します。筋肉痛の際にストレッチを行うと伸ばした部分が多少痛みますし、体に良いのか疑問に感じたり怖い感じがしたりするという方も多いはずです。今回の内容を読んで、筋肉痛が発生している時の正しい対処法について学んでくださいね。


筋肉痛は何故なるのか?

まずは、筋肉痛がなぜ起こるのかという点について紹介していきます。筋肉痛は医学的には「軽度筋断裂」と言います。筋肉は沢山の繊維状の細胞が束ねられて構成されています。かにかまをイメージして頂けると想像しやすいはずです。

この筋肉の繊維が運動や筋力トレーニングによって少し千切れてしまっている状態こそが筋肉痛なのです。重度の筋断裂はいわゆる「肉離れ」です。いずれも自然に回復しますが肉離れの方が、治癒に時間がかかってしまいます。

筋肉が成長するためには筋肉にダメージを与える必要があり、修復が行われることによってさらに大きくなったり(筋肥大)持久力が向上したりします。そのため、筋肉痛は筋肉の成長にとっては必須の段階になるのです。決して、けがをしているわけではないという事を念頭に置いておきましょう。あまりにも激しい痛みを伴う場合には過度な負荷のかけすぎである可能性もありますが、適度な痛みであれば特に問題ありません。

筋肉痛の時にストレッチをしてよいのか

筋肉痛は特に悪いことではないということが理解できたところで、ここからは筋肉痛時のストレッチについて紹介していきます。まず、ストレッチの効能として「血流を良くすること」が最も大きく体に変化をもたらしています。血流を良くすると疲労物質を排除したり栄養などを体中に効率よくいきわたらせたりすることができるのです。

では、筋肉痛の場合はどうでしょうか。筋肉痛は「筋肉の繊維が損傷している状態」であるという事は前述しました。つまり、「筋肉に沢山の栄養を送って早く回復させた方がよい」と言い換えることができます。そのため、基本的には筋肉痛の時にストレッチをしても問題ありません。

もちろん、筋肉痛の時にストレッチをすると、筋線維が損傷しているので多少の痛みは発生します。しかし、気持ち良いくらいの痛みであれば特に問題なく、筋肉がさらに傷ついてしまうこともありません。普段と同じようなストレッチの恩恵を受けることができるので、ぜひ積極的に実施しましょう。

ストレッチの効果とは?

ストレッチの効果については少しだけ前述していますが、ここからはさらに詳しく紹介していきます。ストレッチの効果には「疲労物質を流す」「筋持久力を向上させる」「怪我の予防になる」という大きく3つの効果があります。順番に説明していきます。

疲労軽減

まず、疲労物質を流すという効果については、運動後にたまりやすい乳酸などの疲れの原因となる物質を血流によって処理することができます。乳酸が溜まっていても身体に害があるわけではなく、最終的には自然と処理されるのですが、次回の運動までに完全に疲れを取り切っておくためにもストレッチは効果的です。特に、筋肉痛が出るほど高強度の運動を行っている場合には疲労物質が溜まりやすいので、ぜひ運動後やお風呂あがりにストレッチを取り入れてみて下さい。

持久力向上

次は筋持久力を向上させるという効果です。こちらはトレーニングによっても得ることができる効果ですが、ストレッチでも同様の効果を得られます。ランニングなどの持久力トレーニングをしていると、終盤になるにつれて足が重くなった経験があるという方も多いはずです。これは前述した乳酸が溜まることが主な原因なのですが、ストレッチをすると血管が拡張されるので運動の終盤になっても疲れがたまりにくくなります。結果的により長く運動を続けることができるようになるのです。運動を長時間継続することができるようになれば、消費カロリーを増やしたり、さらなる能力向上につなげたりすることができるので、アスリートなどの最前線でもストレッチは取り入れられています。

怪我の予防

最後は怪我の予防になるという効果です。ストレッチをすると筋肉の柔軟性が向上します。怪我をするシチュエーションとして最も多いのは、筋肉の柔軟性低下による肉離れや捻挫です。運動前のストレッチでもある程度予防することはできますが、日々のストレッチでさらに柔軟性を高めておくことで予防になります。万が一怪我をしてしまっても、より軽傷で済ませられるので、ぜひストレッチを日頃から継続して行いましょう。

筋肉痛の時のストレッチの注意点は?

では筋肉痛がある際のストレッチにおける注意点について紹介していきます。筋肉痛時のストレッチで注意することは「多少の痛みは問題ないと理解する事」「無理をしすぎないこと」の2点です。

まずは、多少の痛みは問題ないと理解することです。筋肉痛が起きていると、少しのストレッチであっても痛みが生じるケースが大半です。しかし、気持ちいいくらいの痛みであればストレッチを行っても問題なく、そのくらいであれば筋断裂につながる可能性も少ないので怪我の心配もありません。逆に筋血流が増加し、疲労物質の排泄や筋肉への栄養供給が増えるため、さらなる成長につながります。このように、多少の痛みがあってもストレッチは効果があるという事を理解しておきましょう。もちろん、これは筋肉痛がある場合の話で、普段の場合も「気持ちいいくらい」で止めるようにしましょう。

次は無理をしすぎないという事です。痛みがあっても問題ないという記述の後に来ると矛盾しているように感じるかもしれませんが、要するに「効果のあるストレッチ」と「筋肉を傷めてしまうストレッチ」の境界線を把握する必要があるという事です。ストレッチや筋力トレーニングに関しては個人・性別による差が大きいので、年齢・体格が同じだからといって一概に同じ要領・方法が通用するとは限りません。皆さんより体格が大きくても身体が柔らかい方はいますし、女性であっても身体が硬い方は沢山います。あくまで一般的な思い込みや勘違いで他人と比較するのではなく、皆さんなりの境界線を見つけられるようにしましょう。

「効果のあるストレッチ」と「筋肉を傷めてしまうストレッチ」の境界線の目安としては、「頑張って続けられるかどうか」です。人間は筋肉が伸ばされすぎると反射によってさらに伸びるようになります。(これをⅠb抑制といいます)そのため、少し無理をすれば筋肉を傷めるくらいまで伸ばすことができるのですが、それではストレッチの意味がありません。「頑張って続けられるかどうか」というのは、「頑張れば(Ⅰb抑制によって)10秒続けられるか」という意味が込められています。つまり、筋肉を傷めないストレッチの限度というのは、「頑張らなくても永遠に続けられるくらい」という事です。頑張って続く10秒では筋肉を傷める可能性があるので、そこまで無理はしないでください。

ストレッチ以外で筋肉痛の予防に効果的なことは?

ストレッチ以外に筋肉痛の予防で必要なのはトレーニング後の栄養摂取を怠らないことです。筋肉の回復にはタンパク質や糖質などの栄養素が必要であり、これらをしっかりと摂取することによって翌日の筋肉痛を抑えることができます。ダイエットを行っている場合でもただ食事を制限するのではなく、タンパク質を多めに摂取することを心がけるなど、しっかりと意味のある制限をすることが重要です。ぜひ、筋肉痛の予防には栄養摂取が有効であることを忘れないようにしてくださいね。

まとめ:筋肉痛でも適度なストレッチなら問題なし!他の対策も織り交ぜながら筋肉痛に対処しよう!

今回は筋肉痛時のストレッチについて紹介してきました。筋肉痛が出るとどうしても伸ばしてはいけないような気持ちになりますが、適度なストレッチであれば特に問題ありません。むしろ、筋肉痛の改善には効果的な施策となるため、積極的に取り入れましょう。もちろん、普段の生活からストレッチを取り入れることで、さらなる運動能力の向上やダイエット効果を得ることができます。ぜひ継続したストレッチを日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

「適度な強さのストレッチが分からない」という場合には、プロに依頼して体験することもできます。一度覚えることができれば自分で実践することもできますし、普段から最適なストレッチを依頼することもできます。ドクターストレッチでは、プロが皆さんに最適なストレッチを提供してくれます。ぜひ検討してみて下さいね。

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