毎日ストレッチをやるメリットは?自宅で簡単に出来るストレッチをご紹介

毎日ストレッチをやるメリットは?自宅で簡単に出来るストレッチをご紹介

毎日ストレッチを続けたいと思っても、いつの間にかストレッチをやらなくなっている。ストレッチは大事だとわかっているつもりでも、実はストレッチのことについて詳しく知らない、なんて人は多いのではないでしょうか?今回の記事では、ストレッチの効果や、あなたがストレッチを続けられない理由、おすすめのストレッチについて解説していきます。


そもそもストレッチにはどんな効果があるのか

ストレッチって何?と聞かれると、「筋肉を伸ばすこと」だとみなさん知っていると思います。しかし、ストレッチの効果について、詳細を知っている方は少ないのではないでしょうか?そもそもストレッチにはどんな効果があるのか、解説していきます。

体の柔軟性が増す

ストレッチには、柔軟性が増す効果があります。ある程度の強度でストレッチをすると、神経の興奮がおさまり、リラックス効果が得られることと、組織自体がストレッチにより変形し、柔軟性が向上するとされています。ちなみに、ストレッチを行う最適な強さは、痛みを感じない最大の強さとされています。筋肉の柔軟性が増すことによって、スポーツで体を大きく動かしても、痛みが出にくくなります。

姿勢矯正

ストレッチには、姿勢矯正の効果もあります。上記でご紹介したように柔軟性が増すことにより、関節の可動範囲が増えるため体が動きやすくなり、悪かった姿勢が矯正されます。猫背や反り腰などに効果が見込まれます。

リラックス効果(自律神経)

ストレッチをすることによって、自律神経を整える効果が見込まれます。ストレッチにより、副交感神経の働きが優位になるという研究もあります。副交感神経は、休む時に働いてくれる自律神経です。うまく休めない人は、起きる時に働く交感神経ばかりが優位に働くようになっています。

血流量の向上

ストレッチは、筋肉の血流量を向上させる効果もあります。筋肉への血流量の評価方法は諸説あるものの、ストレッチ後に筋肉の血流量が、安静時の2.6〜2.9倍に増加したという研究結果も出ています。


毎日ストレッチを続けることでどんな効果があるのか

肩こり・腰痛の軽減

一般的に、肩こりや腰痛の原因としては、悪い姿勢が続くことにあります。悪い姿勢が続いてしまうと、特定の場所に負担が集中してしまいます。すると、筋肉が硬くなり、血流が悪くなることにより、痛みが発生します。負担がかかる場所が肩であれば肩こりに、腰であれば腰痛を発症します。

睡眠の質の向上

眠る時には、人間は交感神経の興奮を抑えて、副交感神経が優位になり睡眠につきます。しかし、ストレスや生活習慣などが原因で、交感神経が優位の状態が続いてしまうと眠れなくなってしまいます。ストレッチにより、眠る前に副交感神経の働きを優位にしておくことで、睡眠の質を上げられる、またストレッチを行った方が、入眠するまでの時間が短縮するという研究結果も出ています。

冷え性への効果

冷え性にも様々なタイプが存在しますが、末梢の循環が悪くなってしまうのが冷え性です。ストレッチは血液循環が増す効果や、副交感神経が優位になる効果が期待されるため、冷え性にも効果が期待されます。副交感神経が優位になることにより、血管が開き、全身への血流がよくなります


効果はわかっていても…毎日は続かない。その理由は?

「よし!今日から毎日ストレッチしよう。」と決めても、なかなか毎日続かない方も多いと思います。毎日続かない理由について解説していきます。

目標が高すぎる

毎日続かない原因の一つは、目標設定のせいかもしれません。あなたが立てた目標は高すぎる目標になっていませんか?ストレッチを始めて、完全に理想の形を目標としていないでしょうか。前屈で頭が膝にくっつくようになりたいとか、体操選手みたいに足を前後に広げられるようになりたいとか。このように、極端に理想的な形を思い描いている人は、少なくないと思います。ニューヨークにある、ロチェスター大学のティム・キャッサーによる研究では、高すぎる目標は、「生きるための元気」や「活力」が失われてしまうという結果が出ているようです。

理想的な形を夢みても良いのですが、その形を達成しようと、遠すぎる目標を追い求めても、自分の無力感を痛感してしまうだけなのです。まずは、目先の目標を達成するように、1つ1つ積み上げていきましょう。

現状維持バイアスがある

「現状維持バイアス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?人は新しいものに出会った時に、現状を変えないということを選びがちという理論です。これには、新しいことに手を出したら、何か損失があるかもしれないという考え方から生じてしまうそうです。

毎日ストレッチをする場合で置き換えて考えてみると、面倒臭そうとか、ストレッチは痛そうとか、時間が取られそう、難しそうなどの考えから毎日ストレッチを行わなくなる可能性があります。

メリットを知らない

ストレッチに関する知識は、意外とみなさん持っていないと思われます。健康に相当関心があるか、職業としてストレッチに携わる人くらいしか、勉強していないのではないでしょうか。ストレッチの効果を知ると、やらない理由は見つからなくなります。なので、ストレッチの効果についてできるだけ勉強して、正しい知識を身につけるという事も効果的です。


毎日ストレッチを続けるための秘訣

ここからは、毎日ストレッチを続けるために、日頃からできることをご紹介していきます。これらのことを意識すると、毎日のストレッチから挫折する事は少なくなるでしょう。

小さな成功体験をする

ストレッチには色々な効果があります。血流量向上効果や副交感神経が優位になる事、肩こりや腰痛が少なくなる事など、体には良いことがいっぱいです。まず、最初はどんなに小さな事でも良いので、ストレッチをしたことによる体の変化を感じる事が大切です。この小さな成功体験が見つかると、また明日もストレッチをしてみようと思えるはずです。

代理経験をする

代理経験とは、あなたと同じような人が、ストレッチによりどのような変化が現れたのかを知るという事です。他者の経験を知るという事になります。できるだけ自分と似ている方の経験を集める方が、よりリアルに経験を感じる事ができます。自分と近い他者でもできた事だから、自分にもできるはずと考える事ができます。

目標を細かく区切る

ストレッチが毎日続かない理由に、目標が高すぎる事を挙げました。目標を持つ事は必要ですが、今日達成できる目標を設定する事が良いです。簡単すぎるかな?くらいの目標から設定していき、ストレッチする事が習慣となってきたら徐々に難しい課題にしていくと良いでしょう。


こんなストレッチがおすすめです

最後におすすめのストレッチをご紹介していきます。

ストレッチをする前に体を温める

まずは、ストレッチの効果を最大限発揮するために、前提条件からです。ストレッチをする前に体を温めます。お風呂に入った後が効果的ですが、お風呂上がりだけでなくても、軽く動いた後や仕事から帰ってきた時でも良いです。筋肉の温度が上がっている状態になっている事が理想です。絶対条件ではないため、あまり温度に囚われすぎないようにしましょう。

むくみや疲れの解消に足のストレッチ

・大腿四頭筋のストレッチ

  1. 膝を伸ばして床に座りましょう
  2. 肘を伸ばして、後ろの床につき、片足の膝をまげていきます。
  3. 肘を曲げながら、後ろに身体を倒していきます。
  4. 前腿が伸びるのを感じながら15~20秒キープします。
  5. これを左右互いに2〜3回繰り返します。

・ハムストリングスのストレッチ

  1. 前後に脚を開きます
  2. 前脚の膝を伸ばした状態で骨盤を立てたまま、体幹を前に倒します
  3. 脚が開きすぎないように、骨盤が回旋しないように、正面に向けながらおこなうとより効果的です。
  4. ももうらが伸びるのを感じながら15~20秒キープします。
  5. これを左右互いに2〜3回繰り返します。

・下腿三頭筋のストレッチ

  1. 左足を曲げて、右足を前にだし座ります。
  2. 右膝を少し曲げて、足の付け根に右の指をかけて、手前にひきながら上半身を前に倒します。
  3. その際に膝が伸ばせる方は伸ばして行えるとより効果的です。
  4. この状態を15~20秒キープします。
  5. これを左右互いに2〜3回繰り返します。

腰痛予防に腰まわりのストレッチ

・背中のストレッチ

  1. あぐらをかいて座ります。
  2. 手を頭の後ろで組んだ姿勢で前にたおします。
  3. この状態を15~20秒キープします。
  4. これを2〜3回繰り返します。

・腰方形筋のストレッチ

  1. 脚を腰幅くらいに開いて座ります。
  2. 頭の後ろに手を組み、体を斜め前に倒します。
  3. 骨盤が横にスライドしないように、脚の裏がしっかりつくようにして伸ばすとより効果的です。
  4. この状態を15~20秒キープします。
  5. これを左右互いに2〜3回繰り返します。

肩こり予防に首・肩甲骨ストレッチ

・僧帽筋上部のストレッチ

  1. あぐらをかいて座ります。または椅子に座ります
  2. 両手を頭の後ろ組みます
  3. その際に顎を引く、脇をしめながら伸ばすと、より効果的です。
  4. この状態を15~20秒キープします。
  5. これを左右互いに2〜3回繰り返します。

・肩甲挙筋のストレッチ

  1. 脚を腰幅くらいに開いて立ちます。
  2. 身体の後ろで、前腕と手首を握って前腕をひっぱります。
  3. 体が後ろに倒れず、肩だけが下がるよう行うことでより効果的です。
  4. 首の後ろ斜めに伸びるのを感じながら15~20秒キープします。
  5. これを左右互いに2〜3回繰り返します。


まとめ:正しい知識・目標を持って毎日のストレッチライフへ

今回の記事では、ストレッチの効果やストレッチが毎日続かない理由、ストレッチを毎日続けるコツ、おすすめのストレッチについて解説してきました。

ストレッチは様々なことに効果が見込まれており、自宅でも簡単にできるものが多いためコストもかかりにくいです。一方で、簡単にできるからこそ続かないこともあります。人間には現状維持バイアスというものがあり、一人で行動を変えていこうとしてもなかなかできないものです。続けるためには、小さな目標設定にしたり、成功体験をしたり、細かな積み重ねが大事になってきます。毎日ストレッチを行なっていくことで、痛みの出にくい体になったり、姿勢がよくなったり、良いことがいっぱいあります。スポーツでのより高いパフォーマンスが発揮できたり、姿勢がよくなって美しくなったり、健康的にもなれます。

もし、自分ではストレッチができないと思う方は、ストレッチ専門店の利用も検討してみると良いと思います。専門家のストレッチなので、自分だけではできないようなストレッチも行なってもらえると思います。


正しいストレッチ方法は「プロ」に頼ってみよう

Dr.stretchではお客様一人一人のお身体の状態に合わせたストレッチを提供しています。自己判断ではなく、プロのコアバランスストレッチトレーナーがあなたのお体をチェックし不調の原因や正しいケアの方法、またはお客様にあったセルフストレッチの提案などもサポートさせていただいてますので、是非気になる方がいましたら一度足を運んでみてください。ストレッチを習慣化させて辛くならないお身体を一緒に作っていきましょう。

参考文献

黒岩純 ストレッチング時の伸展強度の違いが柔軟性に及ぼす影響2(80%伸展強度と主観的伸展強度の比較)

https://kgulibrary.kanto-gakuin.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=v3search_view_main_init&block_id=296&direct_target=catdbl&direct_key=%254e%2549%2530%2530%2530%2530%2531%2536%2532%2530&lang=japanese#catdbl-NI00001620

中原雄一 永松俊哉 女性勤労者におけるストレッチングが気分ならびにストレスに及ぼす効果の基礎的検討

https://www.jstage.jst.go.jp/article/tairyokukenkyu/113/0/113_15/_pdf

永澤健 白石聖 静的ストレッチングの伸長時間の違いが伸長部位の筋酸素飽和度および筋血流量に及ぼす影響

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpehss/advpub/0/advpub_11032/_pdf

鈴木重行 筋・筋膜性腰痛に対する運動療法の効果・検証

https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/31/4/31_KJ00001021116/_pdf

永松俊哉 甲斐裕子 北畠義典 泉水宏臣 三好裕司 ストレッチを用いた提供度運動プログラムの実施が中高年女性勤労者の睡眠の及ぼす影響

https://www.jstage.jst.go.jp/article/tairyokukenkyu/106/0/106_1/_pdf/-char/ja

内藤誼人 もっとすごい心理学 総合法令出版 2020 pp206〜207

梅田紘輝 現状を変える事と変えない事のリスク認識 

https://core.ac.uk/reader/41099580

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